
ガットには大きく分けて3種類あります。
ナチュラルガット【牛の腸】
ポリエステルガット【合成繊維】
ナイロンガット【合成繊維】
今回はナイロンガットについて書きたいと思います。
そもそもナイロンって何??
ナイロンの正式名称はポリアミド(PA)といい、樹脂の弱点でもあった耐熱性を改善した汎用エンジニアリングプラスチックに分類される高機能樹脂の一つです。
ポリアミド樹脂全般のことを総称してナイロンということもあるので、ポリアミドのアラミド繊維など他の合成繊維とひとくくりとされる時があります。
厳密にはポリアミドというものの中に
ナイロン
アラミド
という区分があり、
私たちがテニスに使うナイロンガットとは
ナイロン=ポリアミドを使用しています。
ナイロンガットのメリット
ポリエステルに比べて打球感が柔らかい
ポリエステルに比べてテンション維持力が高い
価格が安いものもある。
ナイロンガットのデメリット
ポリエステルガットに比べて耐久力が弱い
ポリエステルガットに比べ熱に弱い【車の中の放置は危険】
ポリエステルに比べ雨に弱い
ナイロンガットはどんな人にオススメか
ナイロンガットのメリットとデメリットはわかりましたね。
張り上がりのテンションを維持する力が強いのはナイロンガットですが、ガット自体の耐久力はポリエステルの方が上です。
ポリエステルはスピン性能がナイロンよりも優れていますが、ガットのテンション維持の力が弱いのですぐにガットを切ってしまうくらいハードヒッターか頻繁にテニスをする人向けのガットです。
ナイロンガットは耐久性は低いが、テンション維持能力が高いのでポリエステルに比べて長くガットを使用できるわけです。
つまりナイロンガットに向いている人はハードなテニスをしない。頻繁にテニスをしない。といった方です。
また、ナイロンガットはポリエステルガットに比べ打球感が柔らかいという特徴があります。
素材自体が柔らかいのありますが、実はナイロンガットにはたくさんの構造があります。
たくさんありますが覚えておくべき構造は二種類です。
画像左にあるモノフィラメントガット。
一本の太い繊維の周りを細いガットでコーティングしてさらにその周りにコーティングをして作られているガットです。
この構造はポリエステルよりも柔らかくマルチフィラメントよりも硬いガットです。
その理由は周りのコーティングの仕方によるところが大きいです。
こちらがポリエステルの構造になります。
ポリエステルは一本の太い繊維だけで作られています。
周りにたくさん細い繊維を絡ませているガットの方が柔らかそうですよね??
その想像通り周りに繊維を使っているモノフィラメントガットの方が柔らかさは上なんです。
マルチフィラメントガットは細い繊維をたくさん束ねて作り上げられています。
太い繊維なしで作られているので当然柔らかさは他のガットよりも上です。
ナイロンガットの
モノフィラメントとマルチフィラメントについてはわかっていただけたでしょうか。
先ほどナイロンにはたくさんの構造があると言いましたのでそれも加えてご紹介したいと思います。
このガットも大別的にはマルチフィラメントガットになると思います。
画像が小さいとお思いの方はクリックしてご確認ください。
構造としては
ブリオは細い繊維の束を数個作ってさらにそれを束ねているガットで
アディクションは細い繊維の中でに細い繊維で束ねられた芯が通っています。
このようにナイロンといえどメーカーによって色々な構造のものが作られています。
テニスを今から始めるという方にはミクロスーパーがおすすめだと思います。
構造はモノフィラメントですね。
理由はバランスに優れているからです。
ポリエステルに比べると柔らかいしマルチフィラメントに比べると硬い。
テンション維持もマルチとポリエステルより良い。
このミクロスーパーを使うことによって次回のガット選びが楽になります。
それか個人的に優秀だと思うナイロンガットBrioもいいと思います。
ミクロスーパーよりも打球感は柔らかく他の細い繊維だけのマルチフィラメントよりも粘りつくような柔らかさでもない。
実際に使った感じでは柔らかさよりも軽く飛ばせる反発力の方が目立つ印象でした。
ガットの構造はインターネットの画像でも見ることができますが、お店で直で見た方がいいと思います。
どのパッケージにもガットの構造は載っていますので、ポリエステルにしろナイロンガットにしろ買うときにガットの構造を見て
これはこんな打球感なんだろうなって予想するのも楽しいですよ。
テニスショップに行った際は是非お試しください♪